私たちの団体は「まちづくりの中間支援をする団体です」と紹介しています。
おそらく理事それぞれ活動の環境やきっかけが違うので、とらえ方が少し違っているところもあると思いますが、私の場合を書いてみます。
写真は、準備会の頃と設立総会のものです。ときにはルーツに戻ってみようかと思います。
私が尊敬する大森彌さん(東京大学名誉教授)から聞いたお話。
-------------------------------
あるマンションで『もちつき』をしました。
入居している大勢の人が参加してくれました。
しょうがいがある人、お年寄りや子どもも出てくれて、できる範囲でちょっとだけ杵をつきました。
「楽しいね」「何年ぶりかなぁ」「うちの子、はじめてなんですよ」「楽しいね」
みんな笑顔が一杯、話に花が咲きます。
写真が趣味の人は、楽しそうなみんなの笑顔をカメラにおさめていました。
できた写真をみてみると、いつも写真に写っているおじさんがいました。
話をしてみると「もちつきが大好きなんですよ」とのこと。
次から、このおじさんに準備をお願いすることになりました。
普段は、お互いに顔を知っていても、あいさつする程度。
いろいろな人がいることがわかりました。
実は、このマンションには、みんなが困っていることがありました。
入居している若者が、深夜にバイクのエンジンをふかして、大きな音で帰ってくるのです。
でも、みんな、どんな人かわからず、怖くて声を掛けたこともありませんでした。
もちつきをしていると、その若者が帰ってきました。
「もちつきやっているんだけど、おもち、食べていかない?」
と声をかけると、若者は不思議そうに
「僕もいいんですか?」
とこたえ、おもちを一口、食べていきました。
それから数日後、深夜に、バイクの大きな音はしなくなりました。
近所の人の話では、離れたところでバイクのエンジンを止めて、押して帰ってきているようでした。
---------------------------------
私たち、まちづくり中間支援の仕事は、
1.現実をしっかりと受け入れて、
2.粘り強く、タイミング良く、人がふれあう場を仕掛け
3.いろいろな人に気づかせ、
4.うごくお手伝いをして、
5.まちを少しずつ変える
ということなのではないかと、私自身は思っています。中間支援の大切さに気づいたみなさん、ぜひ一緒に活動しましょう!!
事務局長・副理事長 高木